治樹と未来
だけど美喜は相手が誰なのか明かす事はしなかった。

なんだよぉぉ。

だけど幸せそうな美喜を見て、すごく温かい気持ちになった。

ついに美喜も彼氏もちかぁ… はぁ…

次の日、滅多に学校を休むことのない美喜が欠席だった。

どうしたんだろう。

メールを送っても返ってこない。

だけど今美喜は最高に幸せなはずだし…
まぁ彼氏とのメールで忙しいのかな。

そう思って私はそれ以上の心配はしていなかった。

この日はマイと二人でカフェに行って、時間がくると家に向かった。

帰ってる途中、
♪プルルルルルル~♪

今時ダサい着信音が鳴り響いた。

うわぁー恥ずかしい。

私は慌ててカバンから携帯を取り出した。

あっ美喜からだ。

またノロケかぁ~と思いながら、

【なぁにぃ?幸せ子ちゃぁ~ん】

私はからかうように電話に出た。

・・・・あれ?美喜?

幸せなはずの美喜が何も喋ることなく、ひたすら泣き続けていた。

えっ…どうしたの美喜!

少し落ち着いた美喜が話し始めた。

【昨日の夜、彼からメールがきたの。付き合おうって言ったのは嘘だって。女を何人抱けるか、みんなで賭けてたんだって。本当にありえないよぉ…】

美喜はそう言うと、また泣き始めた。

【とにかく今日はもぅ何も考えないで寝た方がいいよ。明日ゆっくり話そう?深く考えちゃダメだよ】

そう言って私は電話を切った。

それにしてもその男に対する怒りがおさまることはなかった。

私は美喜と電話を切った後、マイに電話をかけて全てを話した。

マイもきっと大激怒だよ。

…だけどマイは珍しく何も言わなかった。

何で?
怒りすぎて言葉にもならないのかな。
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