運命
「・・・・っ・・・・・ずっ」
冷え始めた体を押さえ
鼻をすする。
何してんだろ・・・・・・・。
帰ったら怒られるんだろうなぁ。
後からは後悔と、どうでもいい事しか浮かばない。
トントン・・・
ビクッ
誰かが私の肩を叩いた。
「大丈夫・・・・ですか?」
ゆっくり振り返る。
「「・・ぁ・・・・・」」
そこには隣のクラスの中野がいた。
「加藤か・・・・
どした?
なんかあったのか?」
心配そうに見つめる中野の目は、赤く染まっていた。
「・・・そっちこそ。
何で泣いてたのよ。」
そう聞くと中野は恥ずかしそうに笑った。
「振られたんだ。
ついさっき。
加藤は?」
「ははっ・・・・。
同じ理由だよ。」
それを聞くと中野は
『そっか』
とだけ言ってゆっくり歩き出した。
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