運命



「なか・・・・・・


徹が、あんな映画が好きだなんて意外だった。」


「えっ?


・・・ばっ、違ぇーよ!

キスシーンあるなんて知んなかったしっ。」



「ぷっ。

誰もキスシーンだなんて言ってないよ?」



ムキになってるし。

可愛いっ!



「っあんなの・・・下手くそで笑えるくらいだし。」

「ふーん?

徹はキス、上手いんだ?」

あ、しまった。

言って後悔・・・・・・。

これ、挑発してるよね?私。



「当たり前だし。」


そう言って立ち止まると私の方に向き直った。


少しずつ近づく唇。



私はそっと目を閉じた。





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