運命



徹と付き合うっていっても、今までとあまり変わらなかった。

徹は引退してからも
ちょくちょく部活に顔を出していたから、

先に帰ってて、と言われることも多かった。



でも、一緒に帰りたいじゃん?

だから、『待ってる。』って言ってみるんだけど。

『こんな寒い中、待たせらんないから。』
って言われちゃう。




その一言であっさり承諾しちゃうのも、どうかと思うけど。
あまりのかっこよさに思わず頷いちゃう私。


思われてるってわかるとなんか、ね。


嬉しくなっちゃうんだよね・・・・・・。





でも、今日は部活がないらしくて、

一緒に帰れる♪



鼻歌を歌いながら帰り支度をする私。


皆は受験のため早々と帰ってしまい、教室には私だけだった。



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