運命




・・・・あーぁ。
言っちゃった。



「またまたぁ。
冗談言わないでよ〜。」



少し間が空いてから、佐々木の口が開いた。



ズキン・・・・


やべぇ。
心臓超痛ぇ。




「冗談なんかじゃない。」


締め付けられるような痛さ。


告白を拒否されてるようで凄く虚しくなる。




「こんなときにずるいって思ってる。

けど俺だったら泣かせたりしない。

ずっと・・・・・・好きだった。」




凄く困った顔を見せた。


ズキン・・・ズキン・・・・



何で言ったんだろ。



後悔が出てきたけど
どうしてもこの衝動は抑えられなかったんだ。





「・・・・・ごめ・・ん。」




「・・・・・はは!
そりゃそーだよな!!」


佐々木の肩がビクッと上がった。



俺は一気に喋る。




「わりーわりー。
今の忘れていつもどおり接して?」





情けないけど泣きそうになった。

無理矢理笑顔を作って笑いかける。




「・・・うん。」


ズキン・・ズキン・・・


「じゃぁな!」



俺は、胸の痛みを消すために走り出した。






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