運命
「あ、重いし!
大丈夫だよっ。」
「重いんだったら
余計に持つって。
それにこんなん、軽いもんだし。」
『俺の超重いよ?』
って笑って見せた。
バカ。
そんな笑顔見せられたら
断れないじゃん。
ーーーーーーーーー・・・
「でさー?
そこで先生怒鳴ったんだよ?
『こんなとこにスボン置いたのは誰だぁぁー!』って。」
「ふはっ、先生面白すぎだろ。」
廊下を二人で歩いていると、携帯のバイブ音が響いた。
「あ、電話だ。」
『わり。』と言いながら、電話に出る徹。
奥からは、怒鳴り声にも似た大きな声がした。
内容はよくわからないけど。
女の子・・・だよね?
「あー。
わりーわりー、忘れてた。
だーかーらー。
今から行くっつーの!」
え?
今から?
行く?
「あーはいはい。
んじゃーな。」
乱暴に携帯を閉じると溜め息をつき、こっちを見た。
「悪い!
今日、今度のクラス会の幹事の仕事あったんだ。
どうしても行かなきゃいけねーんだけど。」
ゆっくりと息を吸う私。
意外にも、もう答えは決まってた。
「いいよ、行ってきて。」
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