運命
あ・・・・・・。
この表情。
すぐにわかった。
このあとに何があるのか。
私も経験したからわかる。
嬉しいけど、切なくなった。
「俺、
ずっと前から好きだったんだ。
付き合って下さい。」
静まる空間。
ゆっくりと口を開く。
「ありがとう。
気持ちは嬉しい。
けど、ごめんね。
・・・好きな人が、いるんだ。」
彼氏、とは答えなかった。
なぜかはわからない。
もしかしたら、片思いしてる気分なのかもね。
『わかった。』
と小さく返事した佐伯に。
「好きになってくれてありがとう。」と、付け足した。
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