運命



部活が終わった頃、辺りは暗くなっていた。


明日は土曜。


平日しか部活に参加しない俺達は、もちろん土日は休み。



帰る用意をしながら、溜め息をつく。








明日、どうしようか。
もう行っても意味ないか?
もんもんと考える俺に、またあいつが近付いてきた。





「うわっ、
なんか徹が暗いわあ!」


「うっせ!
バテてんだよ!!」


蹴りを入れるフリをすると爆笑された。



さっきのツッコミは痛かったけど、おかげで決まった。

ここでクヨクヨするなんざ、俺らしくない。



明日は行くしかないな。





自転車を漕ぎ出す中、雲からは雨が小さく落ちてきた。




< 73 / 85 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop