運命
ーーーーーーーーーチュ。
「・・・・・・え?」
「あん時から、つか、夏祭りん時から。
・・・好きだよ。」
多分、あの時から。
俺は気になってたんだ。
急に恥ずかしくなってそっぽ向いちまう、俺。
これがダメなんだろーなー。なんて思ってたら、隣から気配が消えた。
「・・・・・・えっ?!」
隣を見ると、加藤がいない。
振り返ったら、後ろのほうで立ってた。
なんだよ。
焦らすなし。
「・・・ほんとに?」
「ん? ホントに。」
「ほんとにほんとに?」
「ホントだっつーの。」
「え、ほんと・・・」
「あーもー!うっせーなぁ」
大股で加藤に近寄り、ぐいっと引っ張ると、
『・・・え』っと小さく声が聞こえた。
「いーかげん、理解しろよ。」
おもいっきり抱きしめてみる。
あんな馬鹿なことした俺なのに加藤は何度も頷いてくれた。
しゃーねーな。
運命なんだから。
もう離れないように、左の薬指にでも
虫よけするか。
まあ、まずは『恵美』って呼ぶとこからだな。
どうやら、
道のりは長いようです(笑)
END
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