だって好きなんだもん☆
「なーにやってんだよチビ」
いきなり後ろから男の声がした。それが昨日の彼だとは、声ですぐにわかった。
つかチビって!
アタシが唯一気にしてることなのにそんなまぁ軽々と言ってるし!
この人なんかムカつく!!
あああぁぁ…やっぱりアタシが思い描いてる人なんていないのかなぁ…
はぁ〜………
そう思うと同時に、アタシは大きなため息をついた。
「おい!オレの顔見てため息とか失礼なんですけど!やってもらうこと、増やすぞ?」
この人……なんか…“ドS”と“意地悪”兼ね備えてるよ絶対。
アタシは聞こえない位の小さな声でボソッと言った。
「意地悪ジジイ…」
「あ?」
……訂正。
この人は“ドS”“意地悪”“地獄耳”の3つ兼ね備えてた。
あ
ってゆーか名前聞いてなかった…
そう思ってることがわかってたように彼は言った。
「そーいやオレの名前、まだ言ってなかったよな。
オレは錦戸暁(ニシキド アキラ)。アキラでいいから。」
……アキラ……か
とりあえず歳上だし“くん”つけといたほうがいいよね…
「わかった。あ 一応言っとくけど、アタシは柊実衣菜。ミーナって呼んでね」