だって好きなんだもん☆

「何してんだよ
ほら、行くぞ」

そう言って、アキラくんはアタシの手をひいた。

―――子供じゃないのに……

ちょっとムッとする反面、繋いだ手が大きくて、温かくて…ドキドキしてた。

ドキドキしてるのは、たぶん男の人と手を繋ぐことなんて初めてだから…別にアキラくんにドキドキしてるわけじゃない!そうだよ!うん!


「いらっしゃいませ〜」

店に店員さんの声が響いて、アタシは現実に引き戻された。

そして、アタシは店内を見て驚いた。


「………本当にここ?」

「…そうだけど……気付くの遅くね」

いや、だって今までちょっと自分の世界に入ってたしね?
男の人の買い物って言ったら普通はスポーツ店とかでしょ。

だけど、今アタシたちがいるのは…女の子がよく来そうな雑貨屋なんですけど……?

もちろん、店内のお客さんは女子ばっかり。一応カップルの人とかもいるけど……まぁとてもじゃないけど男子が入れそうな雰囲気じゃない。

……となると…思い浮かぶのは……女の子へのプレゼント…とか??

それで女子であるアタシに女子はどういう好みなのか聞く…とか?

「ねぇ…アキラくん…」

「ん?」

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