だって好きなんだもん☆
自分の早とちりって気が付いて、アタシは何故か嬉しくなった。
「だからミーナは心配すんなって」
アキラくんは、そう言いながらアタシの頭を大きな手でクシャッと撫でた。
「……何の心配よ」
可愛くない言い方。
だけど、顔は笑ってる。
……単純だなぁ、アタシ。
アキラくんの一言で気分が沈んだり、上がったり。
変な感じ。
こんなの…初めてだなぁ。
「お姉ちゃんが好きそうなのはねー……このクロスのやつかな」
「そっか。ありがとな」
その瞬間、アキラくんに優しく頭をクシャッて撫でられた。
そしてこの笑顔。
それは、あのドSだとは思えないほど優しい顔で。
こんな笑顔見れるんだったら、買い物付き合って正解だったな。
「妹さん、喜んでくれるといいね」
その時は、心からそう言ったんだ。
「ああ。……んじゃ買ってくるからそこで待ってて?」
「うん。」
そして、アキラくんはレジに向かった。
その間、アタシはネックレスを(買わないけど)見てることにした。
そしてアタシは、あることに気が付いた。
……あれ?
なんでないの……?