だって好きなんだもん☆




「……………ない」


探し始めて一時間。アタシは、まだヨツバを見つけられていないこの状況……って!

どんだけ不運なのアタシーーッ!!

アキラくんも飽きてきただろうし……諦めよっかなぁ……

はぁ……


少しシュン、となるアタシ。

一方アキラくんは、なんか……アタシに背を向けて、ごそごそと何かをしていた。

何してんのかなぁ??


それから5分後……


「ミーナ、ここら辺探した?」

そこは、さっきアキラくんが何かしてた場所。

たぶん……一番最初に探したはず。


「へっ?たぶん探したよ?」

「もっかい、よく探してみ」

「? うん」


言われるがままにそこを探索するアタシ。

すると―――


「あっ……あった! あったよアキラくんッ!」


ヨツバがあった。

そのまま抜いてアキラくんに見せるアタシ。


「よかったじゃん」


ふわっと笑うアキラくんに、またしてもアタシの心は跳ねる。


「やっとミーナにもオレの運に恵まれたか〜」

「……えへ♪」


本当は気付いてた。アキラくんのもうひとつのヨツバがないことに。
本当は気付いてた。アキラくんがさっきしていたことは、アタシがヨツバを見つける為に、ヨツバを埋めてくれたんだよね?


―――こんなことされたら……もっともっと、好きになっちゃうよ―――



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