chocolate
第一章
憧れ
「第二中の姫」
市内の男子中学生の中で、あたしはこう呼ばれていた。
彼らはあたしがこう呼ばれていることに気付いているのを、きっと知らない。
誰だか知らないけど、生徒が作った第二中のホームページ。
あたしはそんなの興味ないけど、親友の真理子が「一回見てみな」と言ってアドレスを教えてくれた。
気になって見てみると、掲示板があって先生の不満だとか‥くだらないことが沢山書き込みされていた。
そして「第二中の姫」のことも。
〈姫マジ可愛いよなー〉
〈付き合いてー〉
〈マジ姫とヤりてー〉
正直気持ち悪かった。
男子はこういうことしか考えてないんだ。
‥ヤれれば満足なんだよね。