君のNo.1 ~出逢い~
奥の部屋に入ってあたしを下ろすと
助けてくれた人はどこかへ行ってしまった
女の人は震えるあたしの手をさすり
優しく微笑んだ
「あたしは絢( ア ヤ )よろしくね。さっきのあいつは聖来( セ イ ラ )。あたしの甥っ子。」
そう言いながら
あたしのシャツのボタンを閉めて
怪我の手当てをし始めた
「思ったより浅いから、この位の傷ならすぐ治りそうだね。」
絢さんはあたしの頭を撫でてくれた
絢さんの優しさに安心して
急に涙が溢れてきた
そんなあたしを優しく抱きしめて
大丈夫、大丈夫となだめてくれた