―Destiny―


「あんまりゴチャゴチャと物を置くのは好きじゃないんだ」



奏汰の言葉を聞いて、自分の部屋を思い浮かべる。


あたしの部屋、いろんな雑貨が所狭しと置かれている。

奏汰の言う、ゴチャゴチャと物が置かれた部屋そのものだ。



「……でも、ビックリだなぁ」



奏汰は溜息まじりにそう言いながら、ギシリと音を立ててベッドに腰を下ろした。

あたしは奏汰の足元に腰を下ろし、背中をベッドに預ける。



「柚のお父さんたちが、叔父さんと同じコンビニでバイトしてたって」


「……うん。お父さんたちが奏汰を見てビックリしていたのは、奏汰が永輝さんにソックリだったからなんだね」


「そうかもな。遼ちゃんも叔父さんに似ているけど、俺はそれ以上にソックリだって、よく言われていたし」



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