―Destiny―


「……叔父さんたちに言われたらしいよ」


「……え?」


「『柚ちゃんと奏汰のことを認めてやってくれ』って。……叔父さんに言われたって……、死んでいるし……。よく分かんないんだけど……」



困惑したように話す奏汰を前に、あたしだけはその意味がよく分かった。


死んだ後の柚羽ちゃんに会ったことがあるという先生。

そのときの話を聞いていたから、お母さんの前に永輝さんが現れたんだ、と、自然に理解できた。



「でも、よかった。柚が目を覚ましてくれて」


「うん……。それに、お母さんにも認めてもらえて」


「よく分かんないけどさ、叔父さんに感謝……するべきなのかな?」


「……うん……」



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