―Destiny―


微笑みながら寄り添う、柚羽ちゃんと永輝さんの姿が見えた。



「……叔父さん……」


「柚羽ちゃん……」



柚羽ちゃんたちの声は届かないけれど、その笑顔はあたしたちを祝福してくれているように見えた。



「柚……。俺たちは、ここで幸せになろうな」


「――うん……」



あたしたちは絡めていた腕を外し、互いの指に嵌められた指輪を見つめると、顔を見合わせて微笑んだ。


柚羽ちゃんと、永輝さんの恋。

あたしは忘れたりしない。


< 322 / 328 >

この作品をシェア

pagetop