―Destiny―
「ここに食べに来ていたのか?」
あたしと【来来軒】を交互に見ながら先生が近づいてきた。
「日曜だから……問題ないよね?」
勝ち誇ったようにニッと笑うあたし。
先生は「問題なし」と、半ば引きつったように笑った。
やがて先生の視線は、あたしの隣にいた奏汰へと自然に移る。
「こんにちは、槙村センセー」
言葉を強調させながら、奏汰は意味ありげに先生に挨拶する。
その様子は、奏汰と先生が初対面ではないことが容易に分かった。