―Destiny―
結局。
相手に彼女がいたって知って、あたしたちはマックで泣きながらヤケ食いしたんだよね。
「……真菜、あたしね……」
そんな遠い昔の思い出をよみがえらせながら、真菜に切り出す。
「奏汰のこと、好きなんだ」
同じ人を好きになったとき。
真菜はあたしを憎むことなく受け入れてくれた。
どうか今回も。
そんな祈りを込めながら、真っ直ぐに言ったあたしを、真菜は無言で見つめる。
「――で、奏汰くんは?」
「……奏汰……も……」