―Destiny―
メールすればいいんだ。
【今日は店に来るの?】
たったそれだけの短いメール。
送信ボタンがなかなか押せない。
操作ボタンの上で、右に左にとうろうろする指先。
「……えいっ!」
覚悟を決めて、あたしは目を閉じて送信ボタンを強く押した。
あれだけ迷っていたのに。
メールを送った瞬間から、奏汰の返事を待ちわびる。
意外にも、あたしのメール着信の音はすぐに鳴り響いて。
受信箱を開くと、そこには奏汰からのメールが届いていた。