―Destiny―
「そっかー。よかったー」
あたしよりも大人な奏汰は。
顔をくしゃくしゃにさせて、子供みたいに笑った。
そして、その喜びを表現するかのように、あたしをギュッと抱きしめる。
「そっ、奏汰っっ! ここ、学校……っ」
「知らねぇよ、そんなこと」
あたしを包み込む奏汰の腕の力がさらに強まる。
「ついでにキスでもしてみる?」
「ばっ……、バカじゃないのっ!?」
奏汰のペースに呑み込まれないように、あたしは顔を胸の中にぎゅっと埋めた。