―Destiny―


お母さんは娘の恋愛話が大好きで。


あたしに好きな人ができるたびに、毎日のように、

「今日は話せた?」
「いつ告白するの?」

などと、まるで真菜のようにいろいろと聞いてくる。



「六月くらいから」


「じゃあ、もう一ヶ月は経っているのね。同じ高校の子?」


「ううん。大学生」


「大学生!? あんた、合コンとかやってるんじゃないでしょうね!?」



口調は怒っているけれど、嬉しそうな顔して、お母さんは突っ込んできた。



「してないってー。あぁ、ごめん、お母さん。あたし、忙がなきゃ……」


「もしかして、その彼氏と会うの?」



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