不良君と私の恋愛物語
「っっ!帰るっ!!」
「ふーん。あっそ。」
超むかつく!
大っ嫌い!
だから男子なんていやなんだよっ!
悔しくて気付いたら涙が出てた。
走ってた。
涙なんて男に見せたくなかった。
「はぁっはぁっ…」
悔しい。
何あの目っ。
澄した目。
鋭い目。
あの時を思い出した。
裏切ったあいつが最後に私に言った一言。
あの時と同じ。
思い出して悔しくてボロボロと泣いてた。
「ヒック…。うぅー…。」
あんなの思い出したくない。
あの時を思い出した。最悪な忘れたい思い出。
どんだけ走っただろう。
いっぱい走ってた。
忘れたくて、でもついてくるあの日の思い出。