不良君と私の恋愛物語
「わ…。私…。」

泣きそう…。

あの目…。

出会った時と同じ鋭い目…。

中学の時のあいつと同じ目…。

「ごっごめん。私、バイトあったんだ!帰るね…!!」

ヤバイ。

涙まだ出ないで…。

「えっ!?冴子チャン!?」

聡クンと誠人クンがびっくりしてる。

「ごめんっ。」

目に涙を溜めて席を立った。

チラッと一樹と目があったけど、そのまま出てった。

店を出てから私は無我夢中で走った。

「はぁっ。はぁっ。」

そのまま家に帰りベッドで泣いた。

優しい親なんかいない…!

普通の家庭なんかじゃない…!!

声が枯れるまで泣き続けた。




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