不良君と私の恋愛物語
すると、美里は話し始めた。

「冴子に口止めされてたんだけど…。」

「何…?」

ちょっとした間が開いて美里が口を開いた。

「冴子には…。親がいない…。」

「…はっ?!」

何言ってんだ、こいつ?

いつも親が、親が、って言ってたじゃんか。

「何ウソついてんだよ…?」

「ウソじゃないっ!冴子は中学まで施設で暮らしてたの…。いじめられたって頑張ってたの…。」

そう言うとまたうつむいた。

「なんであいつはウソついてたんだ…?親が心配する、とかいつも言ってたのに。」

「それはっ…!」



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