不良君と私の恋愛物語
バタンっとドアが閉まった。

全てスローモーションに見えた。

ガタンッ

壁にもたれたままその場に倒れる様に座った。


は…?


何…?


今、何が起こった…?


全くもって理解出来ない。


俺たち別れたのか…?


マジで…?


「ハハハ…。冗談だよな…?」

一人呟いた。


「ハッ…。クソッ!!」

ダンッ!!

ダンッ!!!

拳を床に叩きつけてた。

痛いなんて感情は無い。

俺が分かって無いだって…!?


誰よりもあいつを理解してるつもりだったのに…!!

悔しくて涙が出て来た。

別れようって言った時の冴子の顔は真剣そのものだった。

だから、俺は信じてしまったんだ…。

あの言葉が本心だったって…。

あの時どれだけ冴子が悩んで苦しんでたかなんて考えもせず…。




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