不良君と私の恋愛物語
「実は昨日、冴子ちゃん渡辺たちに襲われてたんだよ‥。」

「は‥?!」

急に胸がドキドキ鳴り出した。

冴子が‥?

「俺たちが助けたから、たいしたことは無かったんだよ!」

誠人が聡に掴んでた腕を離そうとした。

ギュッと再び力を強くして聡に再び詰め寄った。

「何で!なんですぐ俺に知らせなかったんだよッ!!!!」

「冴子チャンが‥!言うなって。お前には絶対に言わないでくれって。お前には幸せになってもらいたいって言ってた‥。」

掴んでた力が緩んだ。

「何だよ、それ‥。」

全身の力が抜けてしまいそうだった。

冴子がそんなに苦しんでたなんて‥。

それなのに、俺は全然冴子のこと考えてやれてなかった‥。

そんな自分が自分で憎くなる。

「そんな事は後で話つければよいだろ!早く行かないと、冴子チャンやばいかもしれないぞ!」

誠人が叫んだ。

ハッと我に返り、冴子の指輪を握り締めて倉庫に向かって走り出した。

冴子!無事で居てくれ‥!





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