不良君と私の恋愛物語
ぐったりと倒れている冴子の姿があった。

「冴子っ!!!!」

近寄ろうとしたとき。

「遅かったじゃねーか。」

「‥渡辺!冴子に何した?!」

「うるさいから少し静かにしてもらおうと思ってね。黙らせただけだよ。」

ニヤッと笑う。

「ふざけんな!」

騒がしい声に気づいたのだろうか、冴子が目を覚ました。

「‥か、ずき‥?」

「冴子!今助けるからな。待ってろ?」

そう言って笑顔を見せた。

「うん‥。」

再び冴子の瞼が閉じた。

「おい、お前こんなことしてタダで済むと思うなよ‥?」

「フッ。おもしれーじゃんか?俺はお前と同じようなことをしようとしてるだけだぞ?お前は俺から大事な彼女を奪いやがったんだからよ?だから、俺も同じように大事なモン奪ってやるよ。お前の目の前でこいつとヤッたら、どんな無様な顔するかな。」

そう言って高笑いをした。

「させるわけねーだろが!」

拳を握りしめて渡辺に向かって走り出した。

バキッ!

ものすごい音がしたと思ったら‥‥。

やられたのは自分だった‥。

「誰だ‥よ‥。」

バタン‥。

金属バットで殴られていた。







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