不良君と私の恋愛物語
目覚め
「‥ん。」
体が痛い‥。
あー。
私、生きてるんだー‥。
「冴子?!冴子!目が覚めたのか?!」
目を開けた瞬間にものすごい大きな声で私の名前を呼び始めた一樹。
「一樹‥?」
「良かったー‥。」
そう言って涙を流した。
「泣かないで‥。」
「泣くに決まってんだろ‥。良かった‥。ホントに良かった‥。」
涙をためながら、笑って私の頬を撫でる。
しばらくして、お医者さんが診に来てくれた。
傷口が開くからと、しばらく絶対安静と言われてしまった。
一樹の話によると、私は1週間寝たままで目を覚まさなかったらしい。
そんなに良く寝れたよなーなんて、生きてるからこそ言えるのかもね。
毎日一樹はこの病室にいてくれてたらしい。
手には指輪がはまってた。
手をじーっと眺めてると、急に手をとって喋りだした。
「冴子、色々とごめん。」
「え?」