鈴音
すると横から北川が「俺も手伝ってやるよ。しょうがないな」と会話に入ってきた。

なんだかんだで、仲間に入りたかったのだろう。

森里さんが心配そうに聞いた。

「北川くん、バイトのほうは大丈夫なの?」

「こいつ、バイトしてないよ」
と北川のかわりに答えた。

森里さんと大野さんは、くすくすっと笑った。

この俺が女の子から笑いをとれたのは実に嬉しい。

「じゃあ二人ともよろしくね!今日の放課後からお願いね!」
と大野さんが笑顔で言う。

森里さんが優しい笑みを浮かべ「頑張ろうね」

と言い、二人は自分の席に戻った。

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