鈴音
いつまでも森里さんを玄関前に立たせておくわけにはいかないな、という理由を作り、

「とりあえず、あがる?」

と思い切って聞いた。


「せっかく来てくれたんだし、コーヒーでも入れるよ!」

森里さんは少しうつむいた後、

「うん」

と答えた。
< 62 / 109 >

この作品をシェア

pagetop