切なさに似て…
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高校に入学して早3ヶ月。
女子って集団じゃないと行動できない、面倒な生物だと感じていたし。細かいことは気にしないって感じの男子と喋ったり、遊んだりしてた方が気楽だった。
クラスの女子からは嫉まれたり、反感買ったりなんてのはしょっちゅうだったけれど、悪いけどいちいち気にしてられない。
そんな冷めた私にも、一応は同性の友達がいたし。
思い返せば、治や麻矢はドライな性格だったかもなって。類は友を呼ぶってよくいうけど、まさにそれだな、って頷ける。
目の前に置かれたチョコレート味のショートケーキに、フォークでクリームを掬い上げた時。
『いっただきまーすっ!!』
『って、こらっ!!何で柚果が食ってんだよ』
頭上から振り下ろされた声がした方を見上げると、信浩が眉間に皺を作り、明らかに私を睨み据えていた。
『…だって、私の誕生日。…1週間後だもん』
そう言って、生クリームをペロッと舐めた。
『おいしーっ』
チョコレートと生クリームの甘味が口内に広がる。
高校に入学して早3ヶ月。
女子って集団じゃないと行動できない、面倒な生物だと感じていたし。細かいことは気にしないって感じの男子と喋ったり、遊んだりしてた方が気楽だった。
クラスの女子からは嫉まれたり、反感買ったりなんてのはしょっちゅうだったけれど、悪いけどいちいち気にしてられない。
そんな冷めた私にも、一応は同性の友達がいたし。
思い返せば、治や麻矢はドライな性格だったかもなって。類は友を呼ぶってよくいうけど、まさにそれだな、って頷ける。
目の前に置かれたチョコレート味のショートケーキに、フォークでクリームを掬い上げた時。
『いっただきまーすっ!!』
『って、こらっ!!何で柚果が食ってんだよ』
頭上から振り下ろされた声がした方を見上げると、信浩が眉間に皺を作り、明らかに私を睨み据えていた。
『…だって、私の誕生日。…1週間後だもん』
そう言って、生クリームをペロッと舐めた。
『おいしーっ』
チョコレートと生クリームの甘味が口内に広がる。