切なさに似て…
『あたし、こんなんだから友達いなくて、こんな話しするの初めてなんですけどー…。
実はあたし…、付き合ってた彼氏に浮気されてたんですよねー。あたし、ずっと気付かなくてー、でも…、それでもいい。

あたしが２番目でもいいとか思っちゃってー。好きだからいいって…。バカみたい…。
だからー、立花さんの気持ちはなんとなーくわかりますよー。
前の彼氏のこと、まだ好きだし…、でも一弥も好きだし…。こんなの…、変ですよねー？』

と、可笑しそうに笑う。


『言うのはタダですからねー。何でもありですよー』

作られた笑顔の裏側。それは、自分自身のことじゃなくて。


『思ってないことでも言えちゃいますよー。それでー、自分の欲望が満たされるならなんでもありですからねー』

相手からの仕打ちの言葉であって、決して自分の想いではなかったんだ。


だから私は、白崎さんに『変じゃないよ』って、答えることしかできなかった。
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