切なさに似て…
『一人の人を真剣に好きだと想うのはカッコ悪いって思ってたんですけどー…。なんか、嫌じゃないですか、他人に左右されるのって。
だけど、あたし一弥と一緒にいたい…。できれば、ずーっと、ずーっと』
顔を上へと上げた白崎さんにつられて、私も空を見上げた。
薄い雲の向こう側で、細い月が光を照らしていた。
『一弥と終わることは考えないようにしよー…。また浮気されたらどうしようとか…、別れたいって言われたらどうしようとか…。キリがないですよねー。
なんちゃって、立花さんから一弥のこと取り上げたあたしが言うことじゃないですよねー。わかってて奪ったのに』
『あはっ。違うよ…。私から取り上げてくれてありがとう。じゃなかったら、私はいつまでも逃げてばかりいたよ。って、利用してた私が言う台詞じゃないね?』
取ったとか取り上げたとか、彼は玩具じゃないってば。大笑いする白崎さんに、私はそう付け加えた。
白崎さんは私の心の奥底にしまい込んでいた気持ちを知っていて、奪ってくれたのかも知れないな、って。私の思い込みかな。
だけど、あたし一弥と一緒にいたい…。できれば、ずーっと、ずーっと』
顔を上へと上げた白崎さんにつられて、私も空を見上げた。
薄い雲の向こう側で、細い月が光を照らしていた。
『一弥と終わることは考えないようにしよー…。また浮気されたらどうしようとか…、別れたいって言われたらどうしようとか…。キリがないですよねー。
なんちゃって、立花さんから一弥のこと取り上げたあたしが言うことじゃないですよねー。わかってて奪ったのに』
『あはっ。違うよ…。私から取り上げてくれてありがとう。じゃなかったら、私はいつまでも逃げてばかりいたよ。って、利用してた私が言う台詞じゃないね?』
取ったとか取り上げたとか、彼は玩具じゃないってば。大笑いする白崎さんに、私はそう付け加えた。
白崎さんは私の心の奥底にしまい込んでいた気持ちを知っていて、奪ってくれたのかも知れないな、って。私の思い込みかな。