神消し
長い沈黙から一番に開口したのは加賀だった。
加賀「……あんさん重傷やで…………。」
博やカズキもその意見に賛同したかったが二人は由清に会って説明のつかない現象に立ち合っている。
由清「…植物の成長を促したのはお前の登山の邪魔をするためだった。」
博「何のために邪魔したんだっ!」
由清「何も知らないで山に近づいてもらうと困るんだよ。」
カズキ「僕の時のは…。」由清「あれは偶然だ。あの時間に学校に人がいるとは思わなかった。」
三人の会話に加賀は頭を悩ませている。
加賀「俺も仲間にいれてーなぁーー」
あまりにも煩いので博とカズキとで事の経緯を説明しはじめた。


加賀「へー…。なら由清ちゃんは人間やないっちゅーことか!?」
博「そういえばじいちゃんが言ってたな。『昔山には恐ろしい獣がいて年に一度生け贄を捧げてた』って。………由清がその獣…じゃないよな!?」
博は恐る恐る聞いた。
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