神消し
博「ゲッ!やば…。ごめーん!今行くーーー!」
そう叫び返し、男の方に振り向いた。
しかしもうそこには男の姿はなかった…。

それから一時間。博は草を抜き続けた。すでに軍手は穴があき、博の手は切り傷がたくさんできていた。
博「あぁ〜…俺の可愛い手が…。切り傷だらけ…。登山の時間ももぅないし…」「お前はアレだろう?…馬鹿!」
博「何だとッ!?」
博は背後から聞こえてきた『馬鹿』に反応し声のする方を鋭く睨んだ。
「あぁ、それともナルシストだったか?」
博「何しに来たんだ自殺男!」
「誰が自殺男だ。俺には神之由清とゆう名前がある。」
博「そりゃ女の名前じゃねーか?」
博はからかうように笑った。すると由清という男は感情的になった。
由清「だまれ!!」
そんな事で逆鱗に触れるとは思っていなかった博は追い打ちをかけた。
博「コンプレックスか?」由清は怒りを押さえるような表情で山道へと走り去っていった。
博「何しに来たんだ…?この庭に。」
何気なく辺りを見回すと初めて気付いた。
庭一面膝丈までの雑草。抜いたはずの雑草が伸びきっている。博は頭を抱え込んでその場にしゃがみこんだ。
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