神消し
由清「空を見ろ。」
そう言われて三人は夜空を見上げ声をあげた。
『あっっ!!!』
加賀「満天の星空やッ!」博「ちげーだろッッ」
カズキ「加賀先輩、よく見てください。月がないんです!」
加賀「そら月がないときもあるわ。」
博「バカ!俺達が今日集まった理由は満月の夜が土蜘蛛の力が弱まるからだろ!」
加賀「あぁ〜〜ッ!!」
由清「………」
カズキ「でも山に入る前はちゃんと月ありましたよね?」
由清「あぁ。だが土蜘蛛のほうが上手だったな。俺達が今日この山に来ることは全て知っていたらしい。……月を隠したんだ。……チッ!結界を張ればよかったな。」
博「でもそんなことしたら普通の人たちが月見てたら大騒ぎになるぜ?」
由清「たぶん普通の人間には見えてるはずだ。お前達は神に選ばれたからな……。それで見えないんだ。」
加賀「神?!神って誰や?!」
由清「俺だ!」
博「そーいえば…。」
加賀「そーやったな…。」
カズキ「それよりどうするんです?」
由清「そのことだが、奴は自分自身にも月が見えないようにしたらしい。つまり奴に月の光が注ぎ込まれてはいない。そうなると奴は通常の力のままだ!」
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