神消し
始業式まであと8日。 

翌日も11時を過ぎてカズキと加賀が宿題を終わらすために啓桜家に訪れた。

博「カルピスとコーラと麦茶あるけどどれ飲むー?全部冷えてるぜー!」

これは見事全員バラバラの飲み物になった。博は『夏はやっぱ炭酸が飲みたくなる』と言いコーラを。カズキは『夏と言えば定番のカルピスですよ。』とカルピスを加賀は『夏はちゃんと水分補給せなあかんのや』と健康的に麦茶を。 
三人はそれぞれ喉を潤してから宿題に取り掛かった。 
現在、宿題を効率よく終わらせるために博は現代文を、カズキは数学を、加賀は公民をと分担して行っている。 
加賀「かーっ!公民てホンマ意味わからんわ!!」
博「そうかぁ?一番解りやすいぞ?」
加賀「せやのぅて、何でこないな常識的なコト今更学ばなあかんかってことや!」
嫌気がさしている加賀に対してカズキは 
カズキ「それこそ常識だからですよ。最近ではその常識すら知らない人が増えてるんですから。学校を通して学ぶしかないんですよ。」
博「でも俺たち、その常識から逸脱した世界に足踏み入れちまったよなー…」
そう言って博は苦笑いを浮かべた。
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