神消し
博「何?知らねーの?保健担当の安藤のあだ名。」
加賀「『安藤』と『保健』。この二つを合わせて略したら『アホ』や。」
博「皆あいつのことアホって呼んでるぜ。」 
生徒が教師のあだ名を考えたら大抵こんなもんや。と加賀が付け足した。 
“何でそんなことに頭が回るんだろう……。” 
カズキがそう思ったのは言うまでもない。 
思い出話に浸ったところでまた山積みの宿題を片付けるために三人は座卓にむかった。 

夕方、まだ外はアスファルトが焼けるほど暑い。
博「終わった現代文終わったぞ━━━━━━━」
加賀「頑張ったなぁ、博やん!」
カズキ「じゃあ次古文に取り掛かってください。」
そう言ってニコニコと古文のプリントを博に手渡す。
博(こいつは天使のほほ笑みをした悪魔だ……。)
加賀(もっとペース落として博やんに押しつけたろ…。)
まだまだ二人の課題は終わらないのだ。
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