神消し
博達も同様に夏休みの話しをしていたのだが由清のことなどはまるで何もなかったかのように話題にださなかった。
博(━━あんなこと話したら変人扱いだ。)

学校全体に始業ベルが鳴った。始業ベルと同時にクラス担任が教室に入ってきた。教室全体を見回し、「欠席者なし…と」独り言のように言いながら名簿にチェックを入れた。まだ新任のこの男性教師、ルックス普通、性格よしの一般的に見たら『いい人』なのだが教師として見ると教え方はうまいのだがおもしろくない授業をするので生徒から見たら『今一つ』な教師だった。しかし若さ故に女子生徒からの人気はあるのだ。
クラス担任は教室の扉を開け一人の女子生徒を招き入れた。 
モデルのように高い身長。端正な顔立ち。 
そして何よりも特徴的な髪。首筋までは栗色の髪をし、そこから腰まである長い髪はごく、暗い紅色。

それは 

紛れもなく 

神之由清 

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