【企】エープリル・フール
このまま、タケルといたら私がダメになる。


私は、タケルに出会った時から分かっていた。


タケルには違う誰かがいる。


私たちには、未来はない。


そう確信したのは、去年の春。


4月1日、エープリルフール。


試すかのように…私はタケルに告白をした。



「大好きだからね!」



タケルは笑っていただけ。


だから、すぐに


「…嘘よっ!今日はエープリルフールだよ!」


そう言ってごまかした。


あれから…半年間


本当の気持ちにフタをした。


…でも?


こんなの違う。


タケルの存在がある限り私は、前に進むことすらできない。


初めから成立不可能。


何度も思ったのに。


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