【企】エープリル・フール
4月馬鹿
あれから…タケルとは会話もしてない。
まともに、目すら合わせられないでいる。
校内ですれ違っても、挨拶程度
こうやって、離れていけばいいんだ。
いつか思い出になるんだ。
嘘で固めて、近寄って、タケルに寄りかかっていく事しか出来ない私は…。
傷つく事から逃げ出した私は…
もう、どうしていいのかさえ、わからなくなっていった。
寒い冬がきた。
この町にも、雪景色が綺麗に映る。
雪が降ってくる音が聞きたい。
聞いてみたい!
耳を傾けるけど‥何も聞こえない雪の声。
笑える……。
タケルみたいで、笑える。
タケルの心も聞こえないもん。
似すぎて、笑えるよ。
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