‐告白‐勇気を振り絞って

第一章 1年C組

4月9日。初めて向かえる中学校の、入学式。
沢山の小学校から個性的な人が集まる。
侑季もその中の一人だ。
クールな性格もありつつ、皆を楽しませる面もある。非常に個性的な少女だ。
入学式が始まる30分前―。侑季は親友の千智とクラス名簿を見ていた。
｢侑季ｯ！また同じクラスだねｯ！今年もよろしく！｣
｢えｯ。マヂで！？あ。本当だァ！やｯた！千智と同じだぁー！｣
侑季は、とても嬉しくて、たまらない。
何故なら。千智は勉強が出来る優等生だからだ。
だがスポーツはあまり得意では無い、おとなしい性格の少女だ。
それに変わって侑季は勉強は算数以外なら出来る、ごく普通の少女だ。
スポーツは得意で運動会ではリレーの選手を何度かやった事がある。
性格は明るく、何かと目立つ少女だ。
10分前になると中学校の3年生らしき人達が、
｢C組はこちらに並んで下さーい！｣と言っているのが聞こえ、侑季と千智はその列に並んだ。
そこに、見慣れた顔があった。
｢あれ？真央じゃン！また同じクラスなンだ？｣
｢あぁ。お前と6年間同じクラスならともかく中学でも同じなんて。運が悪いぜ。まったく･･･｣
｢はぁ？何それ！失礼ね！悪かったですね！同じクラスでｯｯｯ！｣
真央は小学校からずっと同じクラスの男友達だ。
仲がいい所もあるが、ケンカもある。まぁまぁの男友達だ。外見は、クルクルパーマの天然パーマ。
メガネをしていて、侑季と同じ様にある意味個性的な男だ。
昔、侑季と真央は付き合っていた。
昔は真央も可愛く、礼儀正しい男の子だった。
しかし、最近になってやたらと性格が悪くなった。
侑季は『今更こンな男に恋心抱いてもな･･･』と自分にいい聞かせ、二度と真央を好きにならない様にしている。
｢みなさーん！小ホールに入って、待ってて下さーい！｣と声が聞こえ、侑季は遅れない様に歩く。
侑季の顔はとてもワクワクした、期待感がいっぱいの顔だった。