†ブラット†-愛罰-
†突然の出会い†
夢月 魅夜
17歳--
高校生の女子で
普通の人間。
そんな普通の私に、小さなまいぶれも無く奇妙な出会いが起きた。
私の学校はつまり、お嬢様やお坊ちゃま学校。
廊下は赤いカーペットがひかれ、暖房冷房の管理も整っている。
何故、私がこんなお嬢様お坊ちゃま学校に居るかと言うと…
この学校の絶対的な権力を持つ生徒会長の推薦で入学したのだ。
だが、その生徒会長には一回も会った事がない。
噂によれば、誰もを魅力してしまう美青年らしいが…
そうゆう奴に限って腹黒い。
なーんて疑いを持ちながらもお嬢様お坊ちゃま学校で、気ままに生活をしていた。
今日も何時ものように薔薇の植えられている温室に入り浸っている。
赤、白、黄、ピンク、彩りの良い薔薇達を見つめてほんのり私は微笑みを浮かべた。
カタンッ--
不意に聞こえた温室の扉を開ける音。
「だ、誰?」
長い黒髪を揺らし、私は振り返りる
そこに立って居たのは…
「すまない、僕の他にも誰か居たんだね」
短く私と同じ黒髪を靡かせ、唇は薔薇色のように赤い--
身長が高い彼は私を見下ろす形になりながらも近寄って来た。
「…あ、あの」
「あぁ、ごめんね…怯えなくても良いんだよ」
優しい微笑みを浮かべる彼の目に引き込まれそうになりながらも私は、頬を染めた。
「君は夢月 魅夜だね…」
「へ?な、何で?」
グイッ--
細長い指が私の腕を捕らえたかと思うと、彼の顔がドアップに目に映る。
その時、耳元でこう囁かれたんだ…
「僕が君を推薦した生徒会長だよ…」