addiction to you~改善青葉学園~
「あの子達は皆、心に深い傷を持ってるんですよ。少しでも傷が癒えると思い、この学園に入学してもらったんです。けど、傷は消えはしませんでした…傷を消す為に貴方の力が必要なんですよ。姫」
「自分に他人の傷を消す事などは…」
姫は、出来ないと言おうとした。
だって、自分には人を救う事など出来るはずがないから。
「出来ないじゃありませんよ。やるんです!いいですね(黒笑」
黒い笑みを浮かべる学園長。
「はっはい!」
半分脅し。
「いい返事ですよ、姫。それでは、宜しくお願いします」
「あの…やっぱり学園長だけで平気だと思います」
姫は言いました。
「まだ言いますか…まぁ、消せないってのは嘘ですよ。面倒だったんですよ。だから、人に押し付けたんです。それが何か?」
「いいえ…何もありません」
果たして、姫は皆の傷を消す事は出来るのか。
それは、今はまだ判らない。
でも、いずれ判る事・・・・
皆の心の傷はとても深い。
表は明るくしていても、裏では悲しんでいる。
そんな者がこの学園には集まっている。