addiction to you~改善青葉学園~
捨てられた原因は決まっている。
毎回、悪さを仕出かす息子に嫌気がさしたのだろう。
緑には、父と母と妹がいた。
その3人に捨てられたのだ。
両親に捨てられたのは、別に驚かなかった。
驚いたのは、妹に捨てられた事。
緑は家族の中で、妹とだけは仲がよかった。
その妹も…いなくなっているのだ。
前より、荒れた。
学校でも、窓ガラスを割ったりした。
いままでは、強い奴としか喧嘩をしなかったのに無差別に人を殴った。
「止めろ!いつもの緑らしくないぞ」
流石に、鳳明も止めた。
「うっせーっ!」
緑は親友の鳳明を殴ってしまった。
「り…緑」
ハッと我に返った緑。
「悪い…鳳明…俺…俺…」
「このぐらい、平気。僕は、いつも緑の傍にいたんだから。緑の苦しみは僕の苦しみでもあるんだよ。あの時だって、僕の苦しみを一緒に味わってくれたじゃないか」
鳳明は叫び緑の肩を摑んだ。
それが、緑の心に響き渡る。
「…鳳明」