“涙空”㊤
帰り時間になって私は彩を呼ぶ。

久しぶりに最後まで学校にいたので疲れてしまった。

でも彩の話を聞いてあげたい。

私は彩の手を持ち学校を出た。

『どうした?』

帰り道を通りながら私は彩に聞く。

『あっ…あのね!啓先輩が最近ね…他の女の子と遊んでるらしいの…それで彩が聞いたら知るか!って…そんなん言うなら別れる!って!』

彩はゆっくりと口を開き全部話してくれた。

『彩は何て言ったの?』
『彩もイライラしてて…つい別れるって…言っちゃった…本当は別れたくない…』

彩は泣きながら…。

ゆっくり…ゆっくりと話してくれた。

『そっか…辛かったね…』
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