“涙空”㊤
私は少しすねた顔で言った。

「美佐!ありがとう!」
啓太は私に抱き着いてきた。

『ウザイ!離して!暑いから!』

「美佐…大好きだよ…」
『それぐらい知ってる…』

私は小声で言った。

啓太は身長が低く私の好みじゃないし。

だけど…あの優しさに…私は惚れたんだ…。

そしたら向こうが告白してくれて…。

私は高校3年だから…時間が遅くても先生に怒られない。

遅刻しようがどうだっていい。
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