“涙空”㊤
私は断るつもりだった。
でも和紀は声が震えながら私に一生懸命に自分の思いを伝えていた。

『まだ私は和紀を好きになれない…もう少し…待って…』

和紀は黙り込んでしまった。

「そっか…ゴメンな…じゃあ明日!お願い…明日じゃないと本気で美佐の事を傷つけそう…だから…明日に返事ください」
それだけ言い初めて和紀が教室を出て学校を出ていった。

私はもちろん断るつもり…。

漫画の中だったらここで考えるんだけど私は啓太が好き!それしか言えない。

和紀を嘘で好きになるのは嫌だった。

私も学校を出て帰る事にした。

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